表紙
英語タイトル
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日本語タイトル
理科系のための英文作法―文章をなめらかにつなぐ四つの法則
発行年
1994年最新版発行
著者
要約
文法的に正しい英文でも、つながりが良くないと明快な文章にはならない。本書は、コンピュータで開発された文章解析技術と、言語学の新文野である「談話文法」が明らかにした文と文をつなぐ画期的法則を紹介する。この法則は、自分で書いた英文を客観的に眺め、自然な英文をつないでいくための道標となり、気のきいた言い回しよりもまず英文で主張を明確に表現しなければならない多くの人にとって、すぐに役立つ道具となるだろう。
目次
第1章 談話文法を利用しよう
第2章 話の道筋に道標を
第3章 中身に合った入れ物を
第4章 動詞が支配する文型
第5章 古い情報を前に
第6章 視点をむやみに移動しない
ページ数
173ページ
本の言語
日本語
ターゲット層
学生(科学)
教授
原稿の種類
アブストラクト
ジャーナル論文
学術分野
科学英語
出版社
この本は約170ページのボリュームとしては小さい本ですが,その中に読みやすい英文を書くためのエッセンスが凝縮されています.さらに,そのエッセンス(テクニック)は決して難しいものではなく,すぐに実践できるものばかりなので,特に初めて英語論文・レポートを作成する方におすすめです.
一つの話の流れを持つバラグラフの中で、「視点をむやみに移動しない」ように主語を固定し、センテンス内やセンテンス間で「古い情報を前に持ってくる」ことを意識しながら一文、一文を書き繋いでいこうとすると、自然と動詞の態は能動になったり受動になったりせざるを得ないことに気づかされる。この視点から数編の論文をチェックしてみると、態の選択に無理がないことに気付かされる。これは「書く」ことの効用のひとつだろう。
理科系の先生が英文で書くときに気をつけることを指導しています。ただ、理科系のかたでなくても実行すべき内容であります。言葉というのは表現の幅が広いものです。確かにある程度の修練を積めば、この場合はその幅の中に入り、正しい文章であることが感覚的にわかります。母国語ですと、どの言葉が適格かを比較的正確に心得て書くことができます。このため、表現に幅がありながら正しい文章になります。しかし、外国語ですとなかなかできないものです。この書はそのきわどい文章をへたに書いて読みにくくなったり、誤解を受けたりするよりも、不器用でいいから間違いのない、正しく伝わる方法を教えています。一番びっくりしたのは、同じ言葉を繰り返してよい、と教えていることです。普通同じ言葉を繰り返すとくどいということで、指示代名詞に変えたり、似た言葉に置き換えたりすることをします。しかし、初心者は誤解を受けないように、敢えて同じ言葉を繰り返せばよい、間違って伝わるよりはましだと教えています。言われてみればごもっともです。私も英語の勉強を二十年以上していますが、へたに書き換えると通じないのではと思うときがあります。そのときは、ためらわずに同じ言葉を繰り返すことにしました。この書を読んでから、特に気をつけているのは「視点をむやみに移動しない」という教えです。確かに、主語をめまぐるしく替えると視点がその都度変わり、読みにくくなります。また、前の文章で既知となった「古い情報を前に持ってくる」と視点がつながり、読み手に読みやすい文章につながります。言われてみればごもっともです。その他、英文を書く上での心得をいろいろ教えていただきました。大変感謝しております。
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