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アカデミック英語参考書レビュー: これから論文を書く若者のために

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表紙

英語タイトル

None

日本語タイトル

これから論文を書く若者のために

発行年

2006年最新版発行

著者

酒井 聡樹

要約

初めて論文を書こうとしている大学院生・学部生を対象に、論文を書くためのコツを、「論文書きの歌」とサッカーを例に用いてわかりやすく解説。論文をいかに書き上げるかの解説を追加、その他も大幅に改訂した増補版。

目次

第1部 論文を書く前に

 

第1章 研究を始める前に

1.1 論文とは何か

1.2 学術的意義を問う

 

第2章 なぜ,論文を発表するのか

2.1 なぜ,論文を発表するのか

2.2 論文は,あなたが得た研究成果の価値を認めてもらうために書く

2.3 論文を発表しなくてはいけない世俗的理由

2.4 書くことはためになる

 

第3章 論文を書く前に知っておきたいこと

3.1 論文は学術雑誌に発表する

3.2 論文は英語で

3.3 論文の構成の基本

3.4 論文発表と学会発表の違い

 

第2部 論文書きの歌:執筆開始から掲載決定まで

 

前奏 ズチャチャチャ ズチャチャチャ♪

前.1 どこまで研究が進んだら論文にしてよいのか

前.2 共著者の再確認と著者の順番

 

1番 結果をまとめて結論出したら 取り組む問題決め直そう

1.1 どうして,取り組む問題を決め直す必要があるのか?

1.2 結論と取り組む問題を決める

 

2番 構想練ったら雑誌を決めよう 必ずあそこに載っけるぞ

2.1 学術雑誌が扱う研究分野

2.2 学術雑誌の注目度と論文掲載の難易度

2.3 出版までの速さ

2.4 オープンアクセスジャーナルへの投稿

 

3番 イントロ大切なにをやるのか どうしてやるのか明確に

3.1 イントロダクションでは何を書くべきなのか

3.2 イントロダクションで書くべき5つの骨子

3.3 説得力のないイントロダクション

3.4 説得力のあるイントロダクションにするために

 

4番 タイトル短く中身を要約 書き手の狙いをわからせよう

4.1 良いタイトルを付けよう

4.2 良いタイトルとは

4.3 タイトルに入れる情報

4.4 良いタイトルの例

4.5 悪いタイトルの例

4.6 タイトルをより良くする工夫

 

5番 マテメソきちっと情報もらさず 読み手が再現できなくちゃ

5.1 研究方法の説明を書く目的

5.2 読者に示すべき情報

 

6番 いよいよリザルト中身をしぼって 解釈まじえず淡々と

6.1 結果の章を書く上で心がけること

6.2 結果の章で書き示すこと

6.3 各項目の書き示し方

6.4 結果の章で書くべきではないこと

6.5 データを図表で示すべきか,本文中に書くべきか

6.6 複数の結果を示すときの提示順

6.7 イントロダクションに続いて結果を示す場合の書き方

 

7番 山場は考察あたまを冷やして どこまで言えるか見極めよう

7.1 考察を書く目的

7.2 考察を書くのは楽しいことである

7.3 考察で書くべきこと

7.4 各項目を書く順番

7.5 考察を書くときの注意事項

 

8番 付録を作って本文補完だ 補助的情報まとめよう

8.1 付録として載せるもの

8.2 付録を作る上で心がけるべきこと

 

9番 関連研究きちっと調べて 引用するときゃ正確に

9.1 引用の形式

9.2 文献を引用するときに気をつけること

9.3 その他の注意事項

 

10番 本文できたらアブスト書こうよ 主要なフレーズコピーして

10.1 アブストラクトは,本文が完成してから書く

10.2 世界に向けて論文内容を説明するという意識を持つ

10.3 良いアブストラクトとは

10.4 アブストラクトで書くべきこと

10.5 わかりにくいアブストラクト

10.6 アブストラクトを書く上での注意事項

10.7 イントロダクションを兼ねたアブストラクトの書き方

 

11番 複雑怪奇な図表はいけない 情報減らしてすっきりと

11.1 本文を読まなくても理解できる図表にする

11.2 単純な図表にする

11.3 傾向を伝えたいデータは図に,数値を伝えたいデータは表にする

11.4 「タイトル+補足説明」という形の説明文を付ける

11.5 図を作る上での注意事項

11.6 表を作る上での注意事項

 

12番 文献集めと文献管理は 日頃の努力が大切だ

12.1 文献情報の収集方法

12.2 文献の入手方法

12.3 文献管理の仕方

12.4 いつ,文献収集を行うべきか

 

13番 完成したなら誰かに見せよう 他人のコメント必要だ

13.1 なぜ,他人のコメントが必要なのか

13.2 論文を読んでもらう上で心がけること

 

14番 お世話になったらお礼を言わなきゃ 1人も残さず謝辞しよう

14.1 なぜ,謝辞を述べるのか

14.2 誰に対して謝辞するべきか

14.3 謝辞の述べ方

 

15番 最後の仕上げは英文校閲 英語を磨いて損はない

15.1 英語が悪いことの実害

15.2 誰に,英文校閲をしてもらうべきか

15.3 いつ,英文校閲に出すのか

 

16番 いよいよ投稿ファイルを確認 ネットにつなげて慎重に

16.1 投稿規定と最新論文をよく読む

16.2 投稿手段

16.3 送付するもの

16.4 いざ,投稿!

16.5 プレプリントサーバーへの登録

 

17番 いつまで経っても返事が来なけりゃ 控えめメールで問い合わせ

17.1 原稿受け取りの問い合わせ

17.2 論文審査進行状況の問い合わせ

 

18番 レフリーコメントなるべく従え できないところは反論だ

18.1 論文の審査結果

18.2 担当編集委員およびレフリーのコメントの完全理解

18.3 一旦リジェクトの場合:同じ学術雑誌に再投稿するべきか

18.4 論文の改訂を始める前に

18.5 コメントへの対応の仕方

18.6 改訂内容を説明する手紙

18.7 改訂内容の説明の仕方

18.8 改訂稿の仕上げと返送

 

19番 リジェクトされても挫けちゃいけない 修正加えて再投稿

19.1 リジェクトなど気にしてはいけない

19.2 さあ,再投稿しよう

 

20番 このうた歌えば必ず通るよ 自分を信じて頑張ろう

アンコール 論文出たなら宣伝しなくちゃ 論文抱えて出かけよう

 

第3部 論文を書き上げるために

 

第1章 効率の良い執筆作業

1.1 執筆に向けての心がまえ

1.2 執筆作業の進め方

1.3 執筆を進める上での注意事項

 

第2章 なかなか論文を書けない若者のために

2.1 なかなか論文を書けない理由

2.2 先送り症候群

2.3 論文を書き上げるための対処法

 

第3章 修士論文・博士論文は,初めから投稿論文として書こう

3.1 なぜ,初めから投稿論文として書くべきなのか

3.2 「初めから投稿論文として書く」とはどういうことか

3.3 修士課程を修了して就職する方へ

 

第4部 わかりやすく,面白い論文を書こう

 

第1章 わかりやすい論文を書こう

1.1 何のために書くのか

1.2 わかりやすくすることに全力を尽くせ

1.3 作文技術を身につけよう

 

第2章 面白い論文を書こう

2.1 こんな論文はつまらない

2.2 面白い論文の条件

2.3 あなたにとってベストの論文をとにかく書こう

 

付録の部 論文の審査過程

1.1 学術雑誌の編集に関わる人たち

1.2 論文の審査過程

 

参考文献

 

索  引

ページ数

301ページ

本の言語

日本語

ターゲット層

学生(科学)

教授

原稿の種類

アブストラクト

ジャーナル論文

学術分野

科学英語

出版社

共立出版

読者によるレビュー

研究者によるレビュー

この本は、「若手研究者のためのお経」というサイトが単行本としてまとめられたものです。英語論文に限定しない、論文の書き方が解説されており、さらにいうならば、論文を発表することを前提とした研究の進め方について書かれた本でもあります。初めて論文を書こうとしている大学院生・学部生は必読の本と思います。今回、25%もの大幅増補改訂が行われ、さらに中身が充実しました。

Amazonユーザーのレビュー

これから論文を書く方だけでなく、すでに何本か論文を書いた方でも、読んで損はないと思います。もちろん、若者だけでなく、すでにある程度年齢を重ねた方でも、読んで損はありません(笑「論文を書く」という手順を、準備から投稿まで丁寧に導いてくれます。査読の結果がなかなか来ない時の対応まで書かれていたのは驚きました。先日、某国立大学の図書館でオススメの本として紹介されていました。ようするに、分かりやすく書かれた、とても真面目な本です。

Amazonユーザーのレビュー

研究者というのは研究室で実験をするのが仕事、なんて思って疑問ももたない大学院生時代というのは誰しも経験があることでしょうが、そういう状態の人、あるいは論文執筆を経験してそこから少し抜け出した人にぴったりの本です。研究という仕事、論文執筆という仕事はいったいどんなものなのか、軽妙な語り口ですが見事なガイドブックになっています。技術的な要素が盛りだくさんですが本質的には「仕事論」とでもいうような本です。研究者ってこういうことをしてるんだ、ということがよく分かります。イントロダクションの書き方のところなどは他に類を見ないほど例示や方法が具体的で感銘を受けました。さっそく応用してみたくなります。

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